New Features in MapleSim - High-Performance Multi-Domain Modeling and Simulation - Maplesoft
MapleSim 2016.2 新機能
バージョン 2016.2



MapleSim 2016.2 の製品ファミリーではモデル開発とツールチェーン接続の分野に大幅な改良が加えられました。


モデル開発

MapleSim 2016.2 では、モデル開発時間の短縮化と開発リスクの低減により技術者の生産性を高める多くの ツールが提供されています。

  • ライブシミュレーション では、シミュレーション実験中に結果を確認することができるため、進捗の追跡と問題への即時対応が可能です。
    • シミュレーションの進捗状況に合わせて 2-D プロットおよび 3-D アニメーションを確認できるため、結果を確認するためにすべての計算が完了するまで待つ必要がありません。
    • 任意の時点でシミュレーションを停止し、想定外の結果を即座に調査できます。すべてのデータは保存されるため、プロットされないものも含めてシミュレーションの任意の変数の値を検索できます。

  • 新しい3-D 追加表示オプションでは、区別が付くように異なる色を使用して 1 つのアニメーションをもう 1 つのアニメーションに追加表示することにより、複数のシミュレーションのアニメーションを簡単に比較できます。たとえば、追加表示を使用して、さまざまなコントローラ使用下でのプラントモデルの挙動を視覚的に比較できます。

  • リビジョン管理ツールによってモデルへの変更を管理および追跡する構造的なアプローチが可能になります。これにより複数の技術者による同一モデル作業時のプロジェクト管理が容易になり、開発リスクが低減されます。
    • モデル比較ツールは、外部ツールをサポートする任意のリビジョン管理システム (Perforce™、Subversion®、Mercurial、または Git™) に簡単に組み込むことができます。
    • モデルは「分解」して保存できるため、コンポーネントレベルで変更を追跡できます。リビジョン管理システムを使用して、異なるバージョンを比較したり以前のバージョンのコンポーネントまたはサブシステムに戻すことができます。
    • 選択した部分を MapleSim に保存する新機能により、特定のサブシステムへの変更を保存する一方でモデルの残りの部分への変更を破棄できます。これにより、モデルのほかのパーツへの悪影響が出にくくなります。

  • マルチボディライブラリに、複数の断面、複数の接続フレーム、および減衰オプションをサポートする改良された弾性梁が追加されました。また、弾性梁の方程式の定式化が大幅に高速化されました。

  • ポイントアンドクリック操作で MapleSim 環境からの強力なMaple ベースの解析ツールやユーティリティツールを利用できるMapleSim Appsに、拡張と改良が施されました。
    • 新しい方程式の抽出 Appは 、モデルダイアグラムからシステム方程式を自動的に生成し、MapleSim内で表示します。読み取り可能な変数名の増加とより簡単になったカスタマイズによってワークフローがさらに改良されました。これにより、表示されるシステム方程式がさらに理解しやすくなりまし た。
    •  多くの MapleSim Apps のワークフローが改良され機能性が向上しました。たとえば、線形化 Appでは保護されたパラメータを扱う機能が、最適化 App ではこれまでに検出された最適解を保持しつつ計算をキャンセルするボタンが加えられました。
    • アドオンとして提供されている MapleSim Battery Libraryが、パラメータ同定のために MapleSimApps に含まれるようになりました。これにより、MapleSim 環境を離れることなく実験データからモデルパラメータを簡単に同定できます。これらの Apps はより使いやすくなり、インポートされた データに対する新しい個別の温度設定やデータ整理のコントロールなど、旧テンプレートと比較してより多くの機能が提供されています。

ツールチェーンの接続

MapleSim 2016.2 の製品ファミリーでは、FMI インポートや、エクスポートされほかのツールでシミュレーションされた MapleSim モデルからの結果を解析する機能など、ツールチェーンの接続に大幅な改良が加えられました。

  • MapleSim で、 ほかの FMI 互換ソフトウェアで作成されたモデルを直接インポートできるようになりました。これにより、ツール横断の互換性の向上とより多くの連成シミュレーションの機会がもたらされます。
    • FMI 互換モデリングツール (LMS Imagine.Lab Amesim™ , Dymola®, および SimulationX®など)からエクスポートされたモデルを MapleSim に簡単にインポートしてほかのモデルやサブシステムと同様に使用できます。このように、システムレベル設計の開発において、高度なモデリングおよび解析ツールである MapleSim を活⽤しながら、ほかのソフトウェアを使用して開発されたモデルを即座に使用できます。
    • MapleSim は、複数のシミュレーションツールによる連成シミュレーションにおいてマスターとしてもスレーブとしても動作可能であるため、ほかのツールで実行するモデルを MapleSim のシステムレベルシミュレーションにシームレスに結合できます。
    • FMI 2.0 Model Exchange をサポートしています。

  • Simulink® との接続のためのMapleSim ConnectorとMapleSim モデルをほかの FMI 互換ツールにエクスポートするMapleSim Connector for FMIが拡張され、シミュレーションがターゲットツールで実行された場合でも、エクスポートされた MapleSim モデルを含むシミュレーション結果を MapleSim から確認できるようになりました。
    • MapleSim からモデルをエクスポートして Simulink や FMI 互換ツール内のシミュレーションの一部として使用する際、結果を MapleSim リザルトマネージャに戻すことができます。
    • MapleSim 内で、結果の確認やシミュレーションのデバッグ、モデルに含まれる変数 (プルーブが設定されていない変数であっても) のプロット、およびシミュレーションの 3-D アニメーション表示などを、ほかのツールで実⾏する場合と同じように実行できます。

  • MapleSim CAD Toolbox Creo Parametric™インポートが改良 され、CAD モデルから取得される密度の処理が改善されました。

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MapleSim 2016