Maple 9 のグラフィックス機能の向上
Maple 9 では、以下のグラフィックス機能の改善点があります。
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ODE と ODE 系の数値解と数式解に対するインタフェース
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新しい対話形式のインタフェース (Interactive ODE Analyzer) が、ODE と ODE 系の数値解と数式解に対して作成されました。Analyzer は、多くの一般のオプションと共に、使い易くなっています。解と解の値の計算に加え、プロットも生成されます。Analyzer は、解、あるいは、プロットを計算するのに必要な対応するMaple のコマンドを提供することができ、教育ツールとして適切です。Analyzer (とコマンドラインオプション) の起動についての詳細は、dsolve/interactive を参照してください。インタフェースについての図を用いた説明は、worksheet/interactive/dsolve を参照してください。
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Maplets
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Maplets の機能が向上したため、maplets の 3-D プロットを対話形式で回転することが可能です。
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Maplet アプリケーションPlotter 要素に対する cyclic オプションは廃止されました。オプション 'cyclic'=true は、'continuous'=true と解釈されます。オプション 'cyclic'=false は、無視されます。
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プロット
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Maple 9 は、Advanced Visual Systems (AVS) からの新しいプロットレンダラー、OpenViz を含みます。この描写ルーチンにより、Maple のプロットの質が向上します。
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多くの Maple プロットのルーチンは、新たに transparency=t オプションを受け取るようになりました。これは、plot オブジェクトの透明性を制御します。transparency t は、範囲 0.0 から 1.0 にある必要があります。ここで、0.0 は、``透明ではない'' を意味し、1.0 は、``完全に透明'' を意味します。詳細は、plot[options], plot3d[options] を参照してください。
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対応する plot データ構造は、TRANSPARENCY(t) です。PLOT と PLOT3D データ構造についての詳細は、plot[structure] を参照してください。以下は、コマンド plot3d を使用する例題です。
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plot3d([cos(t), sin(t), s], s=0..1, t=0..2*Pi, transparency=0.2);
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新しいmaplet のプロットデバイスも利用できます。プロットは、別のウィンドウに maplet (Maplets Plotter 要素を使用している)として表示されます。 この機能は、コマンドラインバージョンでは特に便利です。詳細は、plotdevice を参照してください。
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つぎの 3 つのプロットのルーチン、plot3d, plots[implicitplot], plots[implicitplot3d] がアップデートされ、入力として、曲線 あるいは 曲面のリストが可能となりました。結果として、固有のオプションは、値としてリストを取ることができるようになりました。コマンド plots[implicitplot] を使用する例題は、以下のとおりです。詳細とその他の例については、3 つのコマンドそれぞれの help ページを参照してください。
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plots[implicitplot]([x^2+y^2=1, x^2+y^2=4], x=-2..2, y=-2..2,
color=[coral,blue], linestyle=[DOT,DASH]);
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コマンド plots[animate] は、3-D プロットコマンドを含んでいる、Maple のプロットコマンドをアニメーションするように再設計されました。 (plots[animate3d] が plots[animate] に置き換わりました。)
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コマンド plots[animate] に対する古い形式を考えます。
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plots[animate](A*sin(x), x=0..2*Pi, A=0..2, frames=50);
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このコールシークエンスは、まだ有効であり、すべての既存の plots[animate] コマンドは、同様に動作します。再設計された plots[animate] コマンドを使用すると、つぎのようになります。
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plots[animate](plot, [A*sin(x), x=0..2*Pi], A=0..2, frames=50);
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一般に、範囲 a..b のパラメータ t に対して、plotcommand(f(t, x, y), f2, ..., fn) の形のプロットコマンドをアニメーションとするためには、plots[animate](plotcommand, [f(t, x, y), f2, ..., fn], t=a..b) と書きます。最初の引数は、プロットコマンド、第 2 の引数は、プロットコマンドに対する入力のリスト、第 3 の引数は、アニメーションパラメータの範囲、残りの引数は、アニメーションのためのオプションです。つぎのアニメーションは、楕円の x*y の項が円を変形する様子を示します。
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with(plots):
plots[animate](implicitplot, [x^2+A*x*y+y^2=2, x=-2..2, y=-2..2,
grid=[50,50]], A=0..1, frames=25 );
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以下は、コマンド plot3d を使用する 3-D アニメーションです。
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plots[animate](plot3d, [sin(A)*exp(-x^2-y^2), x=-2..2, y=-2..2],
A=0..2*Pi);
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plots[animate](plot, [{[sin(x), cos(x), x=0..t], [sin(2*x), cos(3*x),
x=0..t]}], t=0..2*Pi, frames=50);
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plots[cylinderplot] と plots[sphereplot] ルーチンは、廃止されました。これと同じ機能は、plot3d コマンドで coords=cylindrical または coords=spherical オプションを使用して利用できます。様々な座標系でのプロッティングについての詳細は、?plot3d[coords] を参照して下さい。コマンド plots[cylinderplot] および plots[sphereplot] の機能は引き続き存在し、後ろ向き互換であることに注意して下さい。
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参照
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dsolve/interactive, Index of New Maple 9 Features, Maplets, New and Enhanced Packages in Maple 9, plot[options], plot[structure], plot3d, plot3d[options], plots[animate], plots[implicitplot], plots[implicitplot3d], Student[Calculus1][InteractiveOverview], Student[LinearAlgebra], Student[Precalculus], Using Packages, with, worksheet/interactive/dsolve
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